毎年8月に開催される軽井沢高原教会のサマーキャンドルナイト。

数千個のランタンに毎夜ひとつひとつ火が灯され、涼しげな森を照らすとてもロマンチックな演出がされています。

2005年から開催され今年で20年になりますが、全く色褪せない普遍的な美があります。
体験できるコンテンツもここでしかできないこと、ここだからこそやるべきことが厳選され、本当に完成度が高いイベントだと思いますし、以前も申し上げましたが、個人的に日本一のキャンドルナイトだと思っています。

2021年の軽井沢高原教会100周年の制作に続き、
2022年にサマーキャンドルナイトをイメージしたウォールを制作させていただきました。
大変光栄です。

ウォールではサマーキャンドルナイトでの無数の光を表現していて、光のポワッとした感じの強調としての黄金色のリングや、吊り下げたランタンの背面に湾曲させた真鍮板を備えています。

真鍮の加工は作家の@shinobu_hashimoto さんの手仕事。

shinobuさんの作業は全て手作業で行われ、数千、数万回、ハンマーで叩くことによって成形されいています。

機械で切ったような真円より、手でハサミで切った円。自然の温かみを大事にしているshinobuさんならではの手間のかかる加工から出るその風合いは、キャンドルの火を際立てる大きな存在です。

ランタンの小さな光が、湾曲した真鍮からの反射によって強調されることが、写真からわかります。

2023年にはプロムナード部分の木に下げる照明を制作しました。

あくまでランタンがメインである会場の足元を少し照らすための照明です。

昼も夜も景色の邪魔にならないよう周囲の景色に馴染ませ、
といっても存在感を消しきらず、その照明が無いよりも、あった方が素敵。
というギリギリを狙った形状です。95%の光は下方を照らします。

敷地内にも生えているコナラの木の、樹皮を加工して作ったオリジナル照明です。

樹皮だけだと脆く、樹皮の内側の幹の部分もいくらか残して切るのですが、そのちょうどいい具合に切り出す作業はかなりの時間を要しました。

切り出してからも、乾燥に数週間、防腐処理とその乾燥にも1週間。
慎重に組み立てて、一つひとつ形の違う形状なのでそれを固定するプレートもひとつひとつ作って、と、完成に2ヶ月ほど要しました。

出来栄えには満足していて、弊社アトリエの軒先にも同じものをひとつ吊り下げて毎晩光らせています。光らせてもう2年も経ちますが、接着も、防腐処理もうまくいっているようで、耐久性も十分と思います。

サマーキャンドルナイトは日によって予約が必要な日程がありますので、事前のご確認をお勧めいたします。

https://candle.karuizawachurch.org/

軽井沢高原教会公式youtubeから引用