長野県は南信州、天龍峡のすぐ近く、龍江というエリアは長野を代表するりんごの産地です。

この地で開催される

Apple and Light Festival in Tenryukyo (りんごと光のフェスティバル)

この実行委員会の皆様にお声がけをいただき、美術制作を行ってまいりました。

おそろしく準備期間が短かったのですが、年の瀬迫る12月に初回顔合わせと現地視察に行った際、現場の人たちの、最初は小さくてもゆくゆくは世界へ!
というポジティブな熱量に圧倒され、過去最高速度での準備に臨みました。

会場予定地のリンゴ畑。
実行委員会の方がリンゴを食べています。
この後、私も枝からもぎっていただきました。

天龍峡からの帰りに諏訪湖の湖畔の宿を取り、夜中に企画を考え描き上げていきました。

りんごのイベントなのだから、とにかく圧倒的にりんごで推そう。
身も葉もないりんごの木はりんごのように光らせよう。

ちなみにセンターの頭上には鳥がいるのですが、12月のロケハン時に木にりんごがいくつか残っていて、これは収穫しないのかと聞いた際、
「これは鳥さんのためにちょっと残しておくんだよ、まあ、優しさだね。」と聞きました。
なんと、南信州、優しい。と感動し、りんごの大オブジェの上には鳥さんを飛ばすことにしました。

設営も撤収もりんご農家の皆さんに様々手伝っていただきました。

りんごの木に赤く光る玉を取り付ける時は、10名ほどのりんご農家さんたちに、りんごがついていそうな場所を狙ってつけていただきました。

Airbnbさんの協力があり、2軒の農家さんのお家でお泊を用意していただいて、久しぶりの反射板の石油ストーブや、初体験の湯たんぽなど、おじいちゃん家に来たような懐かしい体験ができ、最後の晩はおじさんと二人でしっぽり呑みました。

最初にこの山の上のお宿に行くとき、22時頃になってしまい、真っ暗な中この細い急な坂道を梯子を積んだハイエースで登るのはとても不安でした。
屋根の上の梯子が枝に引っかかりそうで、慎重に避けたものの、崖から落ちかけたり、ヒヤヒヤでした。
こういうヒヤッとする感覚すら、東京での生活では全く起こりませんが、昔はよくあったような気がします。
この感覚、好きです。

朝起きたら雪が降っていたり。

地元の新聞に掲載していただいたり。

地域を盛り上げるために一緒に作り上げている感覚、現地の人との交流や、初めて知る地域の文化なども含めて、普段の生活やお仕事とはまた違うとても有意義な滞在でした。

帰り際、実行委員長の松尾さんから、自身の農園のりんごを一箱いただいたのですが、
これが、とってもとってもおいしかったです。本当に。

みなさま、ありがとうございました。
また来年もお会いできると嬉しいです。


夜中に全ての照明が落ちた後、りんごの木が龍みたいでした。

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