フジロックフェスティバルのオレンジコートにオブジェを制作させていただきました。

いただいたテーマは、「縄文」。

フジロックの開催場所である苗場の山麓には縄文の遺跡が数多く点在します。
津南にある、なじょもん、という縄文文化施設の皆さまに材料のカヤを大量に用意していただき、たくさんのご指導をいただきながら、実現をすることができました。

今回、「縄文ロッカーズ」という4人のチームを新規に旗揚げして挑んだ竪穴式住居風オブジェ製作。
初めての茅葺の小屋作り、ということで、デザイン画は20枚弱、新潟、長野の3箇所の縄文遺跡を見て回り、書籍を読んであれこれ勉強しました。

2018年には台風が直撃したフジロック、ということもあり、十分な強度が求められるということで、基本のフレームは単管で組んでいます。

なじょもんの館長、佐藤さんにも色々ご教授をいただいた中で、重要と思えたいくつかのキーワードをふまえ、とはいえ、ただ竪穴式住居を再現するだけでは意味がないと、縄文ロッカーズなりのアレンジを加えました。

たくさんの人に愛されるように、ちょっとモンスターっぽくしています。
カタツムリみたいにツノがあったり、尻尾もあったり。
直線のところと曲線のところを分けたり、カヤの葉っぱをとるところと取らないところとで雰囲気を分けたり。

とはいえ、あまり原始的にしすぎてしまうのもなんなので、石を敷いたり、紅葉を植えたり、ちょっと建築っぽいラインも入れたりすることで品良く見えるように仕上げました。

今回私の他に、造園家、ツリーハウスビルダー、内装屋、という4人でチームを作ったので、皆の良いところを持ち合い、良いチームワークが取れたと思います。

大量の石運びも、これがあれば。。

かたつけ風景。

本番中の夜は、篝火を。
写真がなくて残念ですが、今回のためにオリジナルで作っていただいたもので、これも、すっきりとしたデザインで、とても良い引き立て役になりました。

今回の、直前までに描いていて、最終的に持ち込んだデザイン。
途中なんだかんだと巨大なエリアになったり、小さくなったり、カチッとしたり、ゆるっとしたり、紆余曲折。

ただ、現場に入って、

50%は今まで準備してきたことを。
30%フジロックの雰囲気に合わせていくこと。
残りは、佐藤さんに度々聞いていた、縄文の精霊の力を借りて、
ちゃんと自分たちの作りたいものをつくる。

チームのみんなで話し合ったことは実現できたと思います。


縄文ロッカーズの3名(1名不在)

いちフジロッカーとして、お客さんとして行っていたフジロックとは、また別の、濃厚な時間を過ごすことができました。

出会いに感謝します。

ありがとうございました。